事業概要

はじめに

「この世界には、GPSが届かない場所が無数にある」
スマートフォンが急速に普及し、人々の生活は便利になり、街を歩くときスマートフォンのナビゲーションは常識になりました。 しかし、屋内や地下など、GPSの電波が届かない場所は無数にあります。 そんな場所で位置情報を提供する技術としてTAGCASTを開発しました。TAGCASTは、CEATEC AWARD 2014のソーシャル・イノベーション部門で「グランプリ」を受賞した独自の技術です。
TAGCASTは、ビーコンと呼ばれるBluetooth発信機をクラウドで統合管理して、スマートフォンアプリと連携をすることでモバイルシステムのための屋内位置情報サービスを実現している技術です。 2012年に技術開発に成功し、「ビーコンが発信する識別情報と電波強度によりアプリを制御する位置情報サービス」の特許(特許番号:5650870、5723052)も取得しています。

TAGCASTのビーコンとクラウドとSDK(※)

TAGCAST-Beaconは省電力のBluetooth発信機で、IDを一定間隔で発信している機器です。独自にデザインした小さなボックスに機器が収められています。 出荷時に電池がセットされているため、箱から出してそのまま棚に置いたり、ビーコンに紐を通して掛けたりすることもできます。TAGCAST-Beaconは設置と管理が容易であることが特徴です。TAGCAST-Beaconは耐候性を意識した設計をしており、少々の雨に濡れる程度であれば故障しません。
TAGCASTクラウドは、ビーコンの設置場所を緯度経度で管理して、世界地図にマッピングしています。GPSの位置情報は2次元ですが、TAGCASTの位置情報は階数も管理するため3次元です。 店舗名や住所などの付加情報も管理しており、ビーコンの出荷時に世界地図の上にマッピングされます。 ビーコンの位置を変更したい場合、クラウドの管理画面で簡単に変更できます。屋内のオリジナルマップを用意している施設は、クラウドにアップロードして、同じくビーコンの位置を設定できます。
TAGCAST-SDKは、iPhoneおよびAndroidに対応しています。開発者は提供しているアプリにSDKを組み込むだけで、TAGCAST-BeaconのIDをもとにTAGCASTクラウドで照会ができます。その結果、アプリはその場所を判定することができます。 SDKはHTML5およびCordovaにも対応しており、ビーコン連動のハイブリッドアプリを短期間かつ低コストで開発ができます。
※SDK:Software Development Kit

TAGCASTのシステム構成
ハイブリッドアプリの概念図
ビーコンの位置管理

ビーコンで来店証明

GPSを利用するのと同じく、位置情報を利用できるのがTAGCASTです。GPSを受信できない場所でも位置を特定し、施設内でクーポンやポイントを配布したり、クチコミと来店回数を紐づけたりもできます。 施設は来店者の「来店証明」が実現できることで、来店者とつながる効果的なモバイルサービスを開始できます。

来店証明のイメージ

ビーコンでヒトやモノの移動を可視化

「TMA(Target Movement Analysis)」は、ビーコンとスマートフォンで収集した ビッグデータをもとに、アプリ利用者の行動を分析するシステムです。TMA2.0 は、従来の機能を大幅にバージョンアップし、アプリ利用者の行動を世界地図や施設図と重ねて表示できる「マップ分析」と「インドア分析」を月額無料で提供します。

マップ分析とインドア分析

屋内位置情報サービス「TAGCAST」

従来、屋内位置情報となるとWi-Fiを活用する方法が一般的でした。しかし、Wi-Fiは電源設備が必要であり、大型になります。 既設のWi-Fi機器を屋内位置情報として利用する場合、所有者も個人から法人まで様々です。Wi-Fiを設置場所と紐づけするにあたり所有者の許諾も必要になります。
それに対して、TAGCAST-Beaconは1台あたり月額500円で提供して、施設の屋内位置情報の管理と配信のASPサービスです。電波の距離は10~20m程度は届くため、小さな施設であれば1台で十分です。
TAGCAST-SDKは無料で提供しており、アプリ開発者は無料で屋内位置情報を利用できます。TAGCASTは屋内でGPSの代わりになる位置情報のオープンプラットフォームです。

位置情報の広がり

施設内で屋内位置情報を網羅的に提供するLED照明の製品として「LEDBeacon(TM)」を開発しました。照明の場所は、施設内で明かりが必要な場所に等間隔に設置されています。 従来の照明をLEDビーコンに変えるだけで、景観も損なうことなく、精度の高い位置情報の提供が可能になります。LEDBeaconはビーコンの電源供給もできるため、LED照明の寿命だけ使えます。
次に表面認証のビーコンとして「PaperBeacon(R)」も開発しました。PaperBeaconは、シート型のビーコンになり、表面から数cmの範囲を制御できます。 PaperBeaconをデスクに敷くことで、スマートフォンを置くだけでデスクに応じた機能を提供できます。 特定のデータを見せるような機能の場合、タブレットをデスクに置いた時だけにデータを閲覧することができたり、料理を注文するサービスに応用した場合、スマホをテーブルに置くだけで配膳先のテーブルをセットにした注文ができます。 飲食店で利用すれば、ホールスタッフを介することなく直接厨房に注文を届けることや注文と同時に決済も完了させる究極のキャッシュオンデリバリーもできます。

おわりに

「この世界には、GPSが届かない場所が無数にある」
そのような場所で位置情報が使えれば、前述したようにモバイルシステムを進化させることができます。この分野のサービスは未開拓の状況です。
2014年はビーコン元年と言われ、様々な実証実験が行われました。しかし、システムの開発が複雑でコストがかかるだけでなく、ビーコンの運用や保守の検討が不足していることで、導入後にコストの問題に直面する傾向があります。TAGCASTは、それらの問題をすべて解決しています。
いまやスマートフォンの急速な普及により、日本のモバイルシステムはスマートフォンで塗り替えられました。ガラパゴスケータイと言われていた時代とは違い、世界各国と同じ仕様です。日本で開発したスマートフォン向けのシステムは、世界で勝負できる時代です。
TAGCASTは、モバイルシステムが日本でも世界でも屋内位置情報を同じ仕様で利用できるように、世界規模の普及を目指しています。

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